タイトリスト T350 アイアン (2023) Titleist T350 Irons 2023
こんな方におすすめ!
- ラージサイズのヘッドで、やさしく高弾道のアイアンショットを打っていきたい!
- ミスヒットに強く、安定感のあるアイアンが欲しい!
総合評価 8.2点/10点満点
- 飛距離性能 8.5点
- 球の上がりやすさ 8.5点
- 直進性 8点
- 寛容性 8.5点
- 構えやすさ 8.5点
- 打感、打音 7点
タイトリスト T350 アイアン (2023)を試打した感想は・・
- Tシリーズらしい高弾道を、オートマチックにやさしく打てるアイアン!
- ぶれない弾道で、ターゲットをまっすぐに狙っていける!
タイトリスト T350 アイアン (2023)とは?
2023年8月25日に発売開始が予定されているのが、タイトリストTシリーズの4機種 (T100、T150、T200、T350)!
今回試打したT350は、もっとも“やさしい”という位置づけのアイアンとなります。
「THE ULTIMATE GAME IMPROVEMENT IRON (劇的にゲームを改善するアイアン)」がコンセプトで、最大限の飛距離と許容性が特徴のモデルとなっています。
アベレージゴルファーを自認する私にとっては、注目のアイアンとなりますので、興味深く試打してみました!
外観
前作となるT300 (2021)から劇的に変わったと言えるのが、バックフェースのデザイン!
正直、前作はお世辞にもかっこいいとは言えなかったのですが (汗)、今作はT100やT150、T200に連なるデザインの統一性が感じられ、かなりかっこよくなりました!
高級感も感じられ、アベレージ向けのラージサイズアイアンとしては抜群に洗練された外観だと思います!
ソールの外観。
T100やT150、T200同様に“バリアブルバウンスソール”が採用されており、抜群の抜けとショット時のフィーリングの向上が図られているとのことです。
アベレージ向けのラージサイズアイアンですが、フェースの外観は極めてオーソドックスで、違和感はほとんど感じませんでした!
ボディは全体的に厚みがあり、ボールを分厚く弾き飛ばしてくれそうな外観!
ネックの外観。
アベレージ向けアイアンらしい、ラージサイズのボディが印象的でした!
トップブレードには厚みがあり、グースもしっかりと入っていて、つかまりもよさそう!
アドレスすると、フェースの向きはほんの少しターゲットの左を向く「つかまり顔」かなといったところ。
ヘッドの地面への座りは良好で、違和感なくスッと構えることができました!
ラージサイズのヘッドは好みが分かれそうですが、個人的にはぎりぎり許容できるかな・・という絶妙な大きさだと思いました!
振り抜き感、打感・打音
シャフトは純正のスチールシャフトとなるN.S.PRO 880 AMC、フレックスはSでした。
手に取ってみての重量感は、適正~やや軽めといったところ。
素振りをしてみると、しなりをほとんど感じずに軽快に振り抜くことができました。
ラージサイズのヘッドの存在感がちょっと強めかな・・という印象もありましたが、シャフトとヘッドのバランスは比較的良好だと思いました。
打ってみて感じたのは、軽やかに弾き飛ばす硬質な打感!
T200でも感じた複合素材のヘッドらしい「人工的な」感触が、やや強めになっているかな・・と思いました。
フェースへの乗り感はほとんど感じることができず、クラブから伝わるインフォメーションはごく僅かかな・・という印象。
打音も、「カチッ」という硬質な音。
個人的には、もう少ししっかり目の打感やフェースへの乗り感が欲しかったというのが、正直な感想。
打感や打音といったフィーリングよりも結果を重視したセッティングになっている印象でしたので、まあ仕方ないかな・・とも思いました。
弾道、寛容性、飛距離性能
試打クラブは、ロフト角29°の#7。いわゆる「飛び系」に分類されるロフト角となります。
弾道の高さは、しっかりと出せていました!
もちろんT100やT150と比較すると低めではありますが、T200とはいい勝負の弾道の高さかな・・といった雰囲気。
また、弾道の安定感もとても印象に残りました。
スイング軌道が多少変わったり、打点がブレても、弾道がふらふらしない!
狙ったところに向かって直進性高く、高弾道でドスンと着弾するといった飛び様で、実戦力がかなり高いアイアンだな・・という印象でした。
ヘッドの構造的に当然かと思いますが、操作性はほとんど感じられませんでした。
まっすぐに振り上げてまっすぐに振り抜くというスイングが最も適している印象で、クラブが最適なスイング軌道に導いてくれるオートマチックさがとても印象的でした。
ミスヒットへの寛容性は、高いと思います。
多少の打点ブレであれば、ミスしたのがむしろ分かりづらいほど、ヘッドの力でカバーしてくれるという印象でした。
打点の安定しないアベレージゴルファーにとっては、かなりの恩恵がありそう。
ステルス HD アイアンやPARADYM MAX FASTアイアンといった他社のアベレージ向けアイアンと比較しても、同等かそれ以上の寛容性がありそうだなと思いました。
飛距離性能は、そこそこかな・・という印象。
ヘッドスピード40m/s前後の筆者でキャリー160ヤード前後と、同時に試打したT200とほとんど変わらなかったというのが正直なところでした。
29°というロフト角やヘッドに施されたテクノロジーからは、もう少し飛距離性能があるかなと思っていたので、やや意外な結果でした。
クラブのコンセプトとしても、T200の飛距離性能にプラス10ヤードくらいあってもよかったかな・・と思いました。
総評
ラージサイズのヘッドで、安定した弾道をやさしく打っていけるアイアンだな・・というのが第一印象でした。
その上で特に印象残ったのが、弾道の高さ!
Tシリーズは、どのモデルも高弾道が特徴となっていると思いますが、「飛び系」に分類されるこのT350でもしっかりと弾道の高さが確保されているのが印象的でした。
ミスヒットへの寛容性も高く、アベレージ向けアイアンとして隙のない出来になっているな・・と思いました。
個人的にやや難点を挙げるとすれば、打感が硬めで人工的な点かな・・ということ。
芯を食ったなというショットであっても、手に残る感触が「ぼやけて」しまう印象もあって、このあたりはやや残念なところでした。
それでも、これだけの好結果を出せるアイアンですので、打感についてはあまり気にしないという方であれば大きな問題はないと思います。
対象となるのは、スコア100がなかなか安定して切れないアベレージゴルファーになると思います。
オートマチックに飛ばしてくれるアイアンなので、エンジョイしたいゴルファーにもお勧め!
ヘッドスピードも低くても問題ないと思いますし、シャフトをうまく選択できれば女性の方でも十分に使えるアイアンだと思いました。
今回、2023年のTシリーズ アイアン4機種を試打してきましたが、前作Tシリーズ (2021)と比較して最もかっこよくなったな!というのがこのT350であるのは間違いないです!
性能面でも大きく進化していると思いますし、前作T300 (2021)からの買い替えも十分検討に値すると思いました!
気になる方は、是非手に取ってみてください!
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※ タイトリストのクラブ試打評価は、こちら。
※ これまでのゴルフクラブの試打評価は、こちら。