タイトリスト T200 ユーティリティアイアン (2023) Titleist T200 (Utility Build)
こんな方におすすめ!
- ロングアイアンをそれなりに打ちこなせる技量がありつつ、やさしさを加えたい!
- ロングショットで積極的にボールを動かしていきたい!
総合評価 8.3点/10点満点
- 操作性 9点
- 弾道の高さ 8点
- 構えやすさ 9.5点
- 打感、打音 8.5点
- 飛距離性能 8.5点
- 寛容性 6.5点
タイトリスト T200 ユーティリティアイアン (2023)を試打した感想は・・
- ロングアイアンに近い性能を持ちつつ、ロングアイアンのシビアさを少しだけ和らげているクラブ!
- 操作性が高く、積極的にボールを操っていきたい上級者向けモデル!
タイトリスト T200 ユーティリティアイアン (2023)とは?
2023年タイトリスト新作のアイアン型ユーティリティの一つが、T200 ユーティリティアイアン!
キャッチコピーは、“The Tour’s Choice for longer long” (ロングショットのためにツアーが選んだ)!。
ツアープロの使用を完全に意識したモデルとなりますので、アベレージゴルファーを自認する私にはかなり厳しいクラブとなりますが、恐る恐る試打してみました!
先日試打したU505 ユーティリティアイアン (2023)とも比較しながら、感じたことを書いてみたいと思います。
外観
バックフェースのデザインは、T200 アイアンを踏襲したもの!
ソールには、2023年Tシリーズ全般で使われているバリアブルバウンスソールデザインを採用!
インパクトでの地面抵抗を減らして、素早い抜けをサポートするとのことです。
ソール幅は、U505と比較するとはっきりと小さめでした!
フェースは、シャロ―目だったU505とは異なり、いたってオーソドックス!
U505と最も異なるのが、横方向からの眺め!
“ロングアイアン”とまではいかないものの、「いさぎよさ」まで感じてしまうシャープなボディ!
クラブに助けてもらうというよりは、「ゴルファーの技量とパワーで何とかしなさい!」と言われるているような外観 (笑)だと思いました。
ネック部分の外観。
トップブレードには、そこそこの厚みがありました。
U505と比較すると薄いものの、ペラペラ感を感じるような薄さではなかったです。
U505で後方に張り出していたボディは見えず、ほぼアイアンといっていい外観となっていたのが印象的でした。
アドレスしてみると、フェースの向きはターゲット方向に対して完全にニュートラル!
ヘッドの座りもかなり良く、ブレずにまっすぐビシッと構えられたのがとても印象に残りました!
ボールが相対的に大きく見えてしまう程の“小顔”ではありましたが、これだけビシッと構えやすいとグッドイメージが湧いてくるのが不思議なところ!
緊張感がありつつ、ターゲットに向かって真っすぐに打ち出していけそうな外観で、ツアーモデルらしい作り込みが素晴らしいな・・と思いました。
振り抜き感、打感・打音
シャフトは、純正カーボンとなるTENSEI AV BLUE AM、フレックスはSでした。
手に取ってみての重量感は、適正~やや重めといったところ。
素振りをしてみると、振り抜き感がとても良好!
ヘッドの存在感は適正といった印象で、「走り」を感じるつつ軽快に振り抜くことができると思いました。
打感は、軽快な弾き感が中心ながら、ボールの芯を打ち抜くかのような手ごたえを感じるもの。
フェースがボールを受け止めた後に、グッと押し出す感じで、爽快感と手ごたえが共存した複雑な打感だと思いました。
打音は「ビシッ」という、軽めながら乾いた爽快な音!
打感、打音ともに、基本的にはT200 アイアンに近いもので、軽やかな感触がとても気持ちよかったです!
弾道、寛容性、飛距離
試打クラブは、ロフト角23°の#4でした。
ロングアイアンに準じたクラブらしく、打ち出し角なりに低く飛び出し、スピンが少し入って若干めくれ上がるような弾道となっていました。
弾道の高さは、やや低目かなと思いましたが、飛距離を稼ぐという点では十分な高さは出ていると感じました。
一方、グリーン着弾にはやや不安が残りそうかな・・という弾道の高さ。
私のヘッドスピードでは厳しいと感じましたが、パワーヒッターであれば高さも十分に出せてグリーンキャッチも問題ないのかな・・と思いました。
オートマチックに打っていけるという雰囲気はほとんどなく、操作性がかなり残されているクラブだと思いました。
クラブに助けてもらうというよりは、ゴルファーによるクラブへの積極的な働きかけが求められているという雰囲気。
スイング軌道に応じて球筋が敏感に変化していましたので、積極的に弾道を操っていきたいゴルファーには使いやすいクラブだろうなと感じました。
ミスヒットに対しては、比較的シビアだと思いました。
打点のズレが、素直に左右及び縦距離のブレに反映されていたのが印象的。
小さいフェース面で、スイートスポットがさらに限定されている印象で、芯に当てるのが難しい・・。
芯をとらえた時には、ほれぼれするような弾道!
ですが、わずかな打点ブレでも許されないシビアさがあって、「これだけのロングクラブで、このシビアさは厳しいな・・」というのが正直な感想でした。
飛距離性能は、比較的高いと思いました。
ドライバーヘッドスピード40m/sの筆者で、キャリー160~170ヤード、トータルで180ヤード前後といったところでした。
同時に試打したU505 ユーティリティアイアンと、飛距離性能については遜色ないといったところで、個人的には申し分ないと感じました。
総評
ロングアイアンに近い性能を持ちつつ、ロングアイアンのシビアさを少しだけ和らげているクラブだな・・というのが打っていて感じたことでした。
基本的には、ロングアイアンに準じたクラブといってよく、少なくともそれなりにロングアイアンを打ちこなせないと厳しいといった印象。
その上で、ロングアイアンより少しだけやさしさが欲しい、弾道の高さを確保したい、飛距離をもう少し出したいといった希望にマッチするクラブだと思います。
同時に試打したU505 ユーティリティアイアンと比較すれば、操作性の高さやミスヒットへのシビアさが際立っており、完全に上級者に向けて作られたモデルだなと思いました。
対象となるのは、ロングアイアンをやさしくしたいと希望している上級者だと思います。
これだけのクラブを使いこなすには、スコアは最低80代前半は欲しいところだと思いますし、ヘッドスピードも45m/s以上ないとこのクラブの性能を引き出せないだろうな・・と思いました。
アベレージゴルファーを自認する私にとっては、もちろん購入対象にはなりません。
テーラーメイドのアイアン型UTでもシビアな試打となった記憶がありますが、負けず劣らずこのT200 ユーティリティアイアンも「しんどい」クラブでした。
はっきり言って、プロに準じた方や相当の上級者しか使いこなせないだろうなというクラブ。かなり使い手が限定されるモデルだと思います。
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※ タイトリストのクラブ試打評価は、こちら。
※ これまでのゴルフクラブの試打評価は、こちら。