タイトリスト T150 アイアン (2023) Titleist T150 Irons 2023
こんな方におすすめ!
- 高弾道と強弾道でグリーンを狙っていきたい上級者!
- T100 (2023)ほどの操作性は求めず、少しだけオートマチック感が欲しい方!
総合評価 8.7点/10点満点
- 操作性 9点/10点満点
- 弾道の高さ 9点/10点満点
- 構えやすさ 9点/10点満点
- 打感、打音 9点/10点満点
- 飛距離性能 8.5点/10点満点
- 寛容性 7.5点/10点満点
タイトリスト T150 アイアン (2023)を試打した感想は・・
- ヘッドに搭載されたテクノロジーによって、強烈な「高弾道+強弾道」を実現!
- T100 (2023)よりも操作性を若干マイルドにして、オートマチック感を高めたモデル!
- 濁りのない乾いた打感、打音が気持ちいい!
タイトリスト T150 アイアン (2023)とは?
タイトリストの2023年モデルとして8月25日に発売開始が予定されているのが、「Tシリーズ」の4つのモデル (T100, T150, T200, T350) !
今回試打したT150は「T100にさらなる飛距離と寛容性を求めるプレーヤーへ」とのことで、前回レポートしたT100をややマイルドにしたモデルという印象です。
なお、2021年モデルではT100Sがありましたが、今回のT150はその後継モデルという位置づけになります!
“T150”ということで、「T100とT200の中間」とも言えそうなアイアンですが、その性能は果たしてどのようになっているか?
同時に試打したT100 アイアン (2023)とも比較しながら、興味深く試打してみました。
外観
バックフェースの外観は、T100 (2023)とほとんど変わりなし!
わずかに違うと言えば、“Titleistの”ロゴと“T150”のロゴとの間に細長く施された、「樹脂」くらいかなと思いました。
ソールは薄め!
ただ、T100と比較すると、ごくわずかに幅広かなと思いました。
フェースの外観。
T100とほとんど変わりはなく、バランスの取れた違和感のないフェースだと思いました。
横方向からの眺め。
こちらもT100とよく似ていると思いましたが、トップブレードにやや厚みがあり、ボディ自体も少し肉厚かなという印象でした。
ネック部分の外観。
フェースの大きさは、ほぼ適正といったところ!
T100と比較すると、トップブレードの厚みが少し増しているのが印象的でした。
アドレスしてみると、フェースの向きはターゲット方向に対してニュートラル!
T100と同じくヘッドの座りは良好で、高い安定感とともにまっすぐにターゲット方向を向いてくれ、とても構えやすいなと思いました。
フェースの大きさやトップブレードの厚みがとにかく絶妙で、ナイスショットがイメージできる外観だと思いました!
振り抜き感、打感・打音
シャフトは、N.S.PRO MODUS3 TOUR 115、フレックスはSでした。
全体的な重量感は、適正~やや重めといったところ。
個人的には、振りきれる範囲ギリギリかなといった重量感でした。
素振りをしてみると、MODUS3らしい軽量かつシャキッとした振り抜き感を感じました。
しなりはあまり感じず、一言で言えば「軽・硬」シャフトで、ヘッドとの相性は悪くないかなと思いました。
打ってみて感じたのは、しっかりとした手ごたえを感じる打感!
同時に試打したT100と似ていて、ボールの「乗り感が」が感じられる点も酷似していました。
あえて違う点を上げれば、T150の方が少しだけ軟らかさが増しつつ、弾き感も強めているかな・・というところ。
T100で感じた、ボールのコアを打ち抜く感触が控えめになっていて、フェースに埋め込まれた樹脂が効果を発揮しているのかなと思いました。
打音は「バシッ」という乾いた音で、とても心地いい!
打感、打音ともに、濁りのないすっきりとした感触で、個人的にはとても好印象でした!
弾道、寛容性、飛距離性能
試打クラブは、ロフト角32°の#7。T100 (2023)がロフト角34°でしたので、2°だけ「立っている」ということになります。
打ち出し角は、やはり高い!
ロフト角以上の打ち出し角で飛び出していく弾道も、T100によく似ているなと思いました。
とはいえ、T100と比較すれば、少しだけ「前へ」の推進力が強調されている弾道!
スピン量もしっかり入っている雰囲気ではありましたが、棒玉状の力強い弾道は健在だと思いました。
強めの弾道ではあるものの、グリーンをとらえるには十分な高さが確保されており、このあたりはさすがタイトリストのアイアンと言ったところ。
T100でも感じましたが、このT150もヘッドに搭載されたテクノロジーで強烈な「高打ち出し+強弾道」を実現しているなと思いました。
打っていて感じたのは、T100と比べると少しだけオートマチック感が加わっているかな・・という点。
振り抜き感も、T100で感じた「腰高感」がやや薄れており、少しだけやさし目の味付けになっているかなと思いました。
とはいえ操作性も十分に残されており、スイングによる弾道の打ち分けも比較的容易に実現できていると思いました。
T100で感じたピーキーさははっきりと薄まっており、個人的にはとても扱いやすくなっているなという印象でした。
寛容性は、そこそこかな・・と思いました。
T100と比較すると若干ミスヒットには強くなっているかもしれませんが、基本的には打点ブレにはシビアなアイアンだなという印象でした。
お助け機能はあまり期待できず、このあたりはT200やT350にお任せといったところでしょうか。
その分、芯でとらえた時の打感や弾道は、ほれぼれれするものがあり、T100同様にフェースのごく狭い範囲に機能を集約させているのかなと思いました。
飛距離性能は、比較的高めかなという印象。
ツアーモデルともいえるアイアンですので基本的には飛距離は期待できないと思っていましたが、個人的には結構飛距離を稼いでくれるなと感じました。
ドライバーヘッドスピード40m/sの私で、キャリー150~160ヤード、トータルで160ヤード前後といったところでした。
T100と比較すると、5~10ヤード飛んでいる印象。
これだけの高弾道でこの飛距離を稼いでくれるんだ・・というのが印象的で、弾道の強さが改めて感じられる飛距離性能だと思いました。
総評
強烈な「高弾道+強弾道」を最新のテクノロジーで実現してしまっている、とにかくハイレベルなアイアンだなというのが第一印象です。
T100でもほぼ同様のことを感じましたが、その上で感じたのは、T100との差別化がはっきりしているなということでした。
具体的には、T100よりも、
①スイング軌道の安定感が増してオートマチック感が感じられる
②少しだけ弾道の高さを抑えることにより、前方への推進力が強調されている
という2点になると思いました。
これらの差別化によってT100よりも扱いやすさが増しているなというのが個人的な印象で、より多くのゴルファーに恩恵がありそうだなと思いました。
対象となるゴルファーは、T100同様、基本的には上級者になると思います。
T100程の操作性は必要なく、むしろ少しだけオートマチック感が欲しいというゴルファーがベストマッチだと思いました。
そういった点では、是非、両モデルを打ち比べてほしいかなと思います。
平均スコアで言えば80台はやはりマストとなりそうですが、T100程はシビアではないのでもう少し守備範囲が広いかなと思いました。
高性能のスポーツカーに匹敵するアイアンであるのは間違いなく、憧れの対象になりそう。
外観もスマートかつシンプルでかっこよく、所有感もとても満たされるクラブだと思います!
個人的にはおいそれと手を出せるモデルではありませんが、目を見張るほどの高弾道と強弾道、素晴らしい打感は、ちょっと忘れられなさそう・・。
気になる方は、是非試打してみることをお勧めします!素晴らしい出来になっていることは、間違いありません!