キャロウェイ APEX UW (2023) Callaway APEX UW ’23
こんな方におすすめ!
- UTの扱いやすさと、FWの飛距離性能の両方が欲しい!
- 重量級のクラブで、ガツンと高弾道で力強く飛ばしたい!
総合評価 8.2点/10点満点
- 操作性 8.5点
- 弾道の高さ 8.5点
- 構えやすさ 8点
- 打感、打音 8点
- 飛距離性能 8.5点
- 寛容性 7.5点
キャロウェイ APEX UW (2023)を試打した感想は・・
- UTとFWの“いいとこ取り”というメーカーのコンセプトが、しっかりと達成できているモデル!
- UTの扱いやすさと当てやすさを持ちつつ、FWに匹敵する飛距離性能と高弾道を実現!
- クラブ全体にしっかりとした重量感があって、重みでガツンと力強く飛ばしていける!
キャロウェイ APEX UW (2023)とは?
UTとFWの利点を掛け合わせたクラブとして、9月1日にキャロウェイゴルフからリリースされたのが、APEX UW (2023)!
初代APEX UWは、2021年に登場! 今作が2代目となります!
コンセプトは、「ツアーで信頼を得た新カテゴリー、“長距離を高弾道で狙う”ユーティリティウッドがさらに進化」!
ツアープレーヤーからのフィードバックを受けて、AIフェースやJAILBREAKテクノロジー、ソールなどをアップデートしたとのことです。
ベタープレーヤーの意図に応えるクラブとして進化したとのことで、どのような性能になっているのか興味深く試打してみました。
外観
ソールの外観。
ヘッドは、FWとUTの中間のような形状になっています。
JAILBREAK は最新のBATWINGテクノロジーが採用され、エネルギーがさらにフェースに集中する構造になっているとのこと!
フェースはシャロ―で、こちらもFWとUTの中間といった印象でした。
フェース設計は、高強度マレージング鋼300で作られたフェースカップ構造との組みあわせ!
最新のAI FLASHフェースも、もちろん搭載されています!
横方向からの眺め。
ボディは、がつんとした塊感があると思いました。
腰高な外観で、操作性が高そうな印象。上級者向けUTとFWの中間の形状かな・・というイメージでした。
後方からの眺め。
ネック部分。
カチャカチャ (ロフト角、ライ角調整機能)は、搭載されていません!
今どきのモデルでは、珍しいかもしれませんね・・。
クラウンは、黒一色の鏡面仕上げ!
ネックからヒール部分がほっそりとしていて、後方へのストレッチも少ない!
「細長で小顔の美人」といった顔つきで、安心感よりは緊張感がビシビシと伝わってくる外観でした!
アドレスしてみると、フェースの向きはターゲット方向に対してほぼニュートラル!
ただ、地面へのヘッドの座りは個人的にはやや不安定かな・・という印象でした。
重心が高めに設定されているのか、どっしりと安定した接地感は感じることができず・・
逆に言えば、操作性が高そうな印象で、やはり上級者向けのモデルだな・・と感じました。
振り抜き感、打感・打音
シャフトは純正となるTENSEI 70 for Callaway、フレックスはSでした。
手に取ってみて感じたのは、ズシッとした重量感!
扱いきれる範囲ギリギリか、ちょっと厳しいかな・・という重量感で、さすがベタープレーヤー向きのクラブといったところ!
シャフトも全体的にがっしりしていて、ワッグルではほとんどしなりを感じませんでした。
素振りをして感じたのは、クラブ全体の重みを生かして振り抜く!といった振り心地感。
重く硬いシャフトが、ヘッドを暴れさせることなく制御しているな・・という印象でした。
打感は、しっかりとしたボールのつぶれ感があって、弾き感もそこそこあるかなというもの。
ヘッドの重みを生かしてボールをつぶしていく打感で、軽快に弾き飛ばすという雰囲気はほとんどなかったです。
スイングスピードを上げるとつぶれ感が強調されてくるといった雰囲気で、やはりある程度のヘッドスピードは必要とされるクラブだな・・と思いました。
PARADYMシリーズ軽快な打感とはかなり異なる味付けで、こちらのAPEX UWでは手ごたえ重視といった雰囲気。
打音は、「ビシィッ」という力強い音。打感にマッチした気持ちのいい音だと思いました。
弾道、寛容性、飛距離
試打クラブは、ロフト角19°のモデルでした。
ウォームアップで5割程度の出力で打ってみると、弾道の高さはやや低いかなという印象。
徐々にスイングスピードを上げていくと、ややスピンが入って中程度の高さまで上がる弾道となっていました。
スピンは入るものの必要最小限といった感じで、ふけ上がる印象は全くなし。
力強さが強調された弾道で、グイグイと棒玉状に進んでいくのが印象的でした。
ベタープレーヤー向けのモデルらしく、操作性はかなり高い印象。
スイング軌道に応じて球筋が敏感に変化していて、ゴルファーの意思が反映されやすい操作性が備わっていると思いました。
節度ある操作性といった印象で、上級者にはとても扱いやすいのだろうな・・と思いました。
ミスヒットに対する寛容性は、この手のクラブとしては比較的高いと思いました。
若干のオフセンターであれば、ヘッドが程度カバーしてくれる印象で、左右や縦距離のブレも最小限といった感じでした。
飛距離性能は、高いと思いました。
キャリーで170~180ヤード、トータルで190ヤード前後といったところ。
ドライバーヘッドスピード40m/sの私としては、UT相当のクラブでこれだけ球の高さが出ながらの高飛距離性能は、とても助かるだろうな・・と思いました。
総評
UTとFWの“いいとこどり”というメーカーのコンセプトが、しっかりと達成できているなというのが第一印象でした。
UTの扱いやすさと当てやすさがありながら、FWに匹敵する飛距離性能と高弾道を実現しているといった感じで、中途半端にならずにそれぞれの長所を生かしきっているのが素晴らしい。
個人的には、グリーンを狙うというよりは飛距離を稼げるクラブかな・・という印象でした。
クラブ全体にしっかりとした重量感があって、重みでガツンと飛ばすといった雰囲気が強いです。
そういった点で、やはりある程度のパワーは必要で、非力な方には厳しいかなと思いました。
対象となるのは、しっかりとしたスイング再現性とパワーを兼ね備えた上級者になると思います。
その上で、クラブの好みがUT寄りではあるが、FWの高弾道や飛距離性能が欲しいというゴルファーにベストマッチだと思いました。
スコアは80台は欲しいところですし、ドライバーヘッドスピードも45m/s以上は必要だろうなと思いました。
アベレージゴルファーを自認する私には、もちろん対象となるモデルではありません (笑)。
それでも、このクラブ独特の扱いやすさを感じることができましたし、強烈な弾道の一端を垣間見ることができたのは貴重な経験でした。
“UW”という他に存在しない唯一無二と言ってよさそうなモデルですが、中途半端さは全くなく、素晴らしい出来になっていると思います!
対象となる上級者には、是非試してほしいと思います!