こんな方におすすめ!
- 扱いやすさや寛容性も兼ね備えたアスリートモデルUTが欲しい!
総合評価 7.8点/10点満点
- 飛距離性能 8.5点
- 操作性 8点
- 寛容性 7.5点
- 弾道の強さ 8点
- 構えやすさ 7.5点
- 打感、打音 7.5点
TSR2 ユーティリティ メタルを試打した感想は・・
- 高初速+高弾道+強弾道を、高いレベルでバランスよく発揮!
- 強い弾道や操作性を求めつつ、そこそこの寛容性や扱いやすさも欲しい中上級者にお勧め!
タイトリスト TSR2 ユーティリティ メタル
タイトリスト最新モデルとなるTSRシリーズのUTは、3機種構成 (TSR1, TSR2, TSR3)!
今回試打したTSR2 ユーティリティ メタルのコンセプトは、「スピードと安定性のハイパフォーマンスユーティリティ」!「従来モデルに比べブレードを長めに設計」「深重心化と新しいソール形状の融合により高い許容性を獲得」とのことで、ある程度の“やさしさ”も混ぜ込んだモデルとなっています。
メーカーの意図した「高い許容性」や「高初速による打ち出し」は実現できているのか? 操作性や飛距離性能は、どのようになっているのか? こういった点に注目しながら、試打してみました。
外観
ソールのデザインは、TSR2ドライバーやFWとの統一性が感じられます。
フェースは比較的シャロ―! フェアウェイウッド型のUTで、やさしくボールを拾い上げてくれそうな外観でした。
横方向からの眺め。重心の低さが、強調されていました。
後方からの外観。
ネックには、ロフト角およびライ角が調整可能なSure Fitを搭載。標準となるA・1 (ロフト角21.0°、ライ角40.0°)で試打しました。
クラウンは、黒一色の鏡面仕上げ! 引き締まった精悍なシェイプで、とてもかっこいい!面長のフェースで後方へのストレッチもあり、投影面積は比較的大きめでした。
ソールしてみると、フェースの向きはターゲットに対して右を向く「逃げ顔」。ソールしてみてのヘッドの座りは良好。投影面積も大きく、強い緊張感までは感じない顔つきでした。
振り抜き感、打感・打音
シャフトは純正となるTENSEI PRO 1K HYBRID 70、フレックスはSでした。
手に取ってみての重量感としては、適正~若干重め。扱いづらさを感じるような重量感ではなく、個人的には程よい重さでした。
ワッグルしてみると、シャフトのしなりは少な目。素振りでは、切り返しからダウンスイングでわずかにしなりを感じました。若干ではありますが、シャフトがヘッドに負けている「だるさ」が感じられました。
打感は、弾き感が中心!ほんの一瞬フェースがボールを受け止めた後に、速い球離れで強く弾き飛ばすといった打感でした。
打音は「カシュ」というやや高めの音。打感、打音ともに爽快で、とても好印象でした。
弾道、寛容性、飛距離
試打クラブはロフト角21.0° の#4でした。弾道は、中~高弾道。ロフト角よりも高く打ち出し、スピンが入って最高到達点の手前で上昇する弾道でした。一方で弾道の力強さも感じられ、グイグイと進んでいく球筋も印象的でした。
きちんと計測はしていませんが、初速もかなり早そう。高初速+高弾道+強弾道が高いレベルでバランスよく実現! 一言で言えば、素晴らしい弾道でした。
つかまりは抑えられていて、ストレートからややフェードの球筋が基本。
操作性はしっかりと確保されていました。上級者であれば、フェードおよびドローの打ち分けも容易にできそう。左右への過剰な散らばりは少なく、弾道の安定感もしっかりと実現されていました。
ミスヒットへの寛容性は、この手のツアーモデルとしては高かったです。多少のオフセンターでは、ほとんど問題なし。過剰に芯を外せば飛距離ロスとなっていましたが、コース内には残してくれる弾道になっていました。
飛距離性能も、高かったです。ヘッドスピード40m/sの筆者で、キャリー150~155ヤード、トータルで160~170ヤードでした。#4のUTとしては、個人的には十分な飛距離性能だと思いました。
総評
中上級者が求める飛距離性能や操作性を実現しつつ、扱いやすさや寛容性を少しだけ加味したモデルです!
基本的な立ち位置は、やはりツアーモデルのUT。つかまり過ぎを抑えたフェード軌道の球筋が主軸で、さらに打ち手の意思を反映する操作性が加わっていました。
飛距離性能は文句なく、中上級者がUTに求める要素をしっかりと具現化! さらにミスヒットへの寛容性も備えていて、とにかく完成度が高いモデルだな・・と思いました。
あえて不満点を挙げるとすれば、シャフトがヘッドに対して少し負けてしまっているかな・・という点。ヘッドに対して、シャフトが「だるい」です。私よりヘッドスピードの速いゴルファーであれば、さらにそう感じてしまいそう。TSR3 ユーティリティ メタルに装着されていたN.S.PRO MODUS3 HYBRID (GOST)が好印象だったので、こちらのシャフトも要検討です!
対象となるのは、もちろん中上級ゴルファー!ヘッドスピードは、少なくとも42m/s以上は欲しいところです。ダウンブローでしっかりと打ち込んでいけるスイングも必須だと思いました。
とにかく完成度の高いUTです! 強い弾道や操作性を求めつつ、そこそこの寛容性や扱いやすさも欲しいという方にお勧めです!