こんな方におすすめ!
- 高い飛距離性能や安定した高弾道を発揮するアスリートモデルアイアンが欲しい!
- アスリートらしい形状はもちろん、打感・打音にもこだわりたい!
総合評価 8.5点/10点満点
- 操作性 7.5点
- 弾道の高さ 8.5点
- 構えやすさ 8.5点
- 打感、打音 9点
- 飛距離性能 9点
- 寛容性 8.5点
ヤマハ RMX VD/M アイアンを試打した感想は・・
- 高次元の“飛び”や高弾道といった「性能」と、打感や形状といった「感性」が、ハイレベルで詰め込まれたアイアン!
- アスリートモデルアイアンに、「やさしさ」を加えたい中上級者にお勧め!
ヤマハ RMX VD/M アイアン
ヤマハの2024年アスリートモデルとして10月に発売開始されたのが、RMX VD シリーズ!
RMX VDのアイアンは3機種構成 (R、M、X)で、今回試打した“M”は中間という位置づけ!コンセプトは「飛距離、安定性、形状を高いバランスで備えるツアー系ディスタンスアイアン」となっており、ツアーモデルという位置づけながら「飛び系」の要素も入っているアイアンです!
どのような性能になっているのか? じっくりと試打してみました。
外観
バックフェースは、シンプルで飽きのこないデザイン!
肉厚の樹脂バッジによってフェースの振動をコントロール! アスリートゴルファーが好む打感を実現しています。
ソール幅は、適度に広め。滑らかな手触りで、「抜け」がよさそうでした。
フェース面は、いたってオーソドックス!
横方向からの眺め。引き締まった薄めのフェース! さすがアスリートモデルアイアンといった雰囲気でした。
ネック部分の外観。
フェース長は、アスリートモデルとしてはやや長め。トップブレードも、厚めでした。
それでも、「野暮ったさま」では感じず。むしろ、シャープに振り抜けるイメージが湧く外観でした。
アドレスしてみると、フェースの向きはターゲットに対してビシッとスクエア! 地面への座りも良好でした!
大き目ブレード長による安心感もあって、とても構えやすかったです!
振り抜き感、打感・打音
シャフトは標準装着のN.S.PRO MODUS3 TOUR105、フレックスはSでした。
持ってみた重量感は、重すぎず軽すぎず、ほぼ適正。素振りでは、硬めのシャフトがヘッドの挙動をしっかりと制御してくれました。
MODUS 105とヘッドの相性はよさそうだな・・と感じました。
打感は、濁りのない乾いた弾き感が特徴! フェースへの「ノリ感」を感じつつ、軽快に押し出す感触が心地よかったです!
軟鉄鍛造一枚モノほどの手ごたえはないものの、しっかり目の乾いた打感が好印象でした!
打音は「カツッ」という、軽快かつ節度のある音! ボールの芯を打ち抜いているかのような音で、こちらも好印象でした。
弾道、寛容性、飛距離性能
試打クラブは、ロフト角31°の#7でした。
弾道は、高いです!ロフト角31°らしい角度で打ち出して、若干のスピンが入りもう一段上昇する軌道! アスリートモデルらしい高弾道で、グリーン着弾での大きな不安は感じませんでした。
操作性については、最小限かな・・という印象。基本的には直進性の強い弾道が連発していました! 積極的にボールを動かしていくという雰囲気は、乏しかったです。
ミスヒットに対する寛容性は、比較的高めでした。縦距離や弾道の高さの変化、横方向のブレなどはいずれも最小限。実戦でもかなり助けてもらえそうだな・・と思いました。
一方で、印象に残ったのがオフセンターヒットでの打感の変化! 真芯でとらえた時よりも、硬質な感触が手に伝わってきました。クラブからのインフォメーションが、とても分かりやすかったです!
「ツアー系ディスタンスアイアン」どおり、「飛び」の要素もしっかりと入っていました!
これだけの高弾道を実現しつつ、HS40m/s前後の筆者でキャリーで160~170ヤード! ロフト角31°のアイアンでは、かなり優れた飛距離性能でしょう!
私のように飛距離不足に悩むゴルファーには、頼もしいアイアンになりそうだなと思いました。
総評
飛距離や弾道の安定性といった「性能」と、打感・打音や形状といった「感性」が、いずれも高いレベルで詰め込まれたアイアンに仕上がっています!
あえて欠点を挙げるとすれば、ブレード長がやや大きい点。それでも、これだけの高性能を発揮するので大きな問題にはならないはずです。
対象は、高レベルの“感性”を求めつつ、アイアンショットに「やさしさ」を求める方! ボリュームゾーンは、中級者。一方で、上級者の使用にも耐えうる性能の高さも備えています。
アベレージゴルファーには、ちょっときついかな・・。ですが、向上心がありアスリートを自認する方であれば、十分に検討の余地はあると思いました。
正直、今回のRMX VD シリーズのドライバーには残念な印象しかありませんでした・・(汗)。しかし、このVD/M アイアンは本当に素晴らしい出来になっています!
対抗馬となるのは、テーラーメイドのP790 アイアン (2023)やタイトリストのT200 アイアン (2023)あたり。このVD/M アイアン、決して負けていません!
弾道よし、飛距離性能よし! 打感・打音よし、形状よし! ほとんど欠点がない、完成度の高いアイアンであることは間違いないです!