2022年1月12日、テーラーメイドから待望の新作ステルスシリーズがリリースされました!発表されたのはドライバー3機種、フェアウエイウッド2機種、レスキュー (ユーティリティ)2機種、アイアン1機種 (詳細はステルスシリーズ参照)。
早速一部の最新モデルを試打してきましたので、ご報告します!まずは、ステルス HD ドライバーです!
ステルス HD ドライバーを試打した感想は・・
- カーボンフェースにより初速がアップ!飛距離性能も高い!
- つかまりや寛容性はいまひとつ・・
- スイングが安定した中級者以上で、つかまりを求めるゴルファーが対象!
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※ テーラーメイドのクラブ試打評価は、こちら。
※ これまでのゴルフクラブの試打評価は、こちら。
テーラーメイド ステルス HD ドライバー
ステルスシリーズの最大の売り文句は、「カーボンフェーステクノロジー」!
「カーボンを戦略的に採用し、エネルギー伝達を最適化することで、ボール初速が飛躍的に向上」「軽量カーボンフェイスが生み出す余剰重量が、ヘッドのプラットフォーム全体に恩恵をもたらす」「フェース前面にナノレベルの精巧なポリマーコーティング (PU)を施すことで、最適なスピン量を可能にし、飛距離を生み出す」とのメーカー説明!
もちろん、カーボンフェースのドライバーは初体験! 期待感は、ぐんぐん高まっていました。
試打可能なモデルとして、ステルス プラス ドライバー、ステルス ドライバー も置いてありましたが、こいつらはパス。すみませんが、試打もしていません (汗)。両モデルは到底私レベル (HS 40m/s前後、ドライバー飛距離200ヤード)では扱えない代物。間違いありません (笑)。
ドライバー3モデルの中で最もつかまりがよく、アベレージヒッター向きとの噂のHDドライバーを試打してきました。SIMシリーズでの、いわゆる「Dドライバー」の後継という位置づけになります。
試打クラブスペック ロフト角:9° シャフト:TENSEI RED TM50 (’22) フレックスSR
外観
ヘッドの投影面積は結構コンパクト!大き目な投影面積を予想していたので、このコンパクトな見た目は意外でした。
クラウンは、マット仕上げでカッコいい。黒一色で引き締まった印象でした。
フェース面は、噂の赤色 (笑)。でも、嫌味な赤色ではなくかっこいい赤です。
地面に置くと、フェースは明らかに逃がし顔 (右方向を向いている)。つかまりのいい打球が打てるのかな?とやや不安になる顔でした。
ちなみに、地面に置いた状態で見える赤いフェース面は、全く違和感ありません!赤と黒って、なんか相性いいですよね・・。
打感・打音
今回の試打クラブのシャフトは、純正のフレックスSR。
ワッグルしてみた印象では、結構しっかりしているなという感じ。素振りをしても、やはりシャフトの頼りなさは感じませんでした。
クラブ全体の重量感はしっかりと重かったです!素振りの段階では私にはややオーバースペック?という印象でした。
ただ、クラブ全体のバランスのおかげか振りづらさはなかったです。体幹を使ってのスイングを求めてくるような感じで、逆に手打ちになりづらいかなと思いました。
打感に関しては、カーボンフェースに対する先入観から柔らかい打感をイメージしていましたが、ちょっと違いました。ボールのつぶれる感じもあるけれど、しっかり弾き感もある。つぶれと弾きがミックスされた、やや不思議な打感でした。
でも、ちょっと中途半端で物足りないかな・・。もっとヘッドスピードが速ければつぶれ感と弾き感の両方を堪能できるかもしれない・・と思いました。私のヘッドスピードではどっちつかず?という感じで、気持ちよさや爽快感を感じる打感ではなかったです。
打音は、チタンフェースのカチンとした打音を目指してる?といった微妙な音。カーボンフェースの本来の音を知らないので、何とも言えませんが (汗)。
ステルス ドライバーの優れた”音響性能”ということで、メーカーは打音にもこだわっているみたいですが、正直よく分かりませんでした。良く言えば、カーボンフェースになっても、打音に大きな違和感はない。悪く言えば、特徴がよくわからないといったところでしょうか。
総じて、打感は微妙、打音も何とも言えないといったところ。新しい素材を使ったチャレンジングなドライバーですので、やや違和感があるのは仕方ないかな・・。このあたりは、今後の熟成に期待といったところでしょうか。
球の上がりやすさ、寛容性
打球に関しては、まず初速は早いと思います! これがカーボンフェースの効果?打感が微妙だったので初速はどうかなと思っていましたが、見た感じでは明らかに初速は早いですね。
ロフト角9°ですので打ち出しは低く出ますが、弾道はそこそこ高くなります。もっと低い弾道を予想していたので、意外でした。
でも、欲を言えばちょっと高さは足りない・・。もう少し、キャリーで稼げるイメージの高さは欲しい。10.5°も試打してみたいところです。
つかまりに関してはやや微妙。とらえた時にはほんの少しつかまるかな・・といった感じ。ドローバイアスとのことですが、引っかけはほぼありません。逆につかまらない時には、右へのすっぽ抜けもありました。
ただ、ほとんど曲がりません。明らかにカットで打ったな・・というスイングでも、ほんの少しスライスする程度。大けがにはなりづらそうな印象です。
飛距離は200~220ヤードくらい。打感や打音から想定するよりも、距離は出ている印象でした。初速の速さが効いているのでしょうか。現在のドライバー (EPIC FLASH STRAドライバー)よりも、少なくとも10ヤード以上は飛んでいそうです。
寛容性に関してはややシビアかなと思いました。芯を外した時には、そこそこの飛距離ロス (マイナス30ヤードくらい)になっていました。逆にOB防止の観点からは、この飛距離ロスは有効かも。このあたりは、ある意味とても実戦的かなと思います。
総じて、芯を食った時には、安定した直進性と高い飛距離性能の恩恵にあずかれます。でも、もう少し寛容性があると助かります、といったところ。
総評
まず感じた第一印象は、「実戦的なドライバーなんだろうな」という点。「打感でメシは食えない」を地で行くクラブかな (笑)。コースで使ってみて、その実戦力を試してみたいクラブです。
ただ、正直に言うとアベレージゴルファーにはちょっとシビアかな・・。このドライバーのポテンシャルを十分に引き出すには、少なくともヘッドスピード43m/s以上は必要かと。45m/s以上あった方がいいかもしれません。なおかつ、スイングが安定している中級者かなと思います。
某試打プロが「万人を幸せにするドライバーではない」と仰っていました。私レベルがコメントするのもなんですが、ほぼ同じ印象でした。アベレージゴルファーが試打もせず、とりあえず使ってみようっていうのは、やめた方がいいと思います。
ただ、初速と飛距離は確実にアップしていると思います。ツボにはまるゴルファーは、間違いなくいるはず。それだけのポテンシャルはあると思います。
個人的には、打つ前の期待値がちょっと高すぎたかな?とも思ってしまいました。ステルス2 (来年?)での熟成を、期待しています。
※ テーラーメイドのクラブ試打評価は、こちら。
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