こんな方におすすめ！
- 低スピンの力強いFWショットを、高い弾道で実現したい！
総合評価 7.8点/10点満点
- 飛距離性能 9点
- 操作性 7点
- 寛容性 6点
- 弾道の強さ 9点
- 構えやすさ 8.5点
- 打感、打音 7.5点
エアロジェット フェアウェイウッドを試打した感想は・・
- 高く上がってから棒玉状にグイグイ進む力強い弾道が秀逸！飛距離性能も高い！
- ミスヒットへの寛容性不足や、スイング軌道の不安定感がマイナスポイント・・
- 安定したスイング軌道を再現できる中上級者にお勧め！
コブラ エアロジェット フェアウェイウッド
2023年にコブラからリリースされたのが、エアロジェット シリーズ！
フェアウェイウッドは3機種体制となっていて、今回の“ノーマル”エアロジェット フェアウェイウッドは「中間」という位置づけになります。
メーカー説明では「高い直進性と、高初速＆低スピンによる大きな飛距離性能を融合」とのことで、飛距離が稼げるFWの予感が漂います。
前作となるLTDx フェアウェイウッドは、高弾道で力強い打球を実現した「ぶっ飛び」モデルでした。
前作からの変化や、「高い直進性、高初速＆低スピン」「大きな飛距離性能」などに注目して、試打してみました。
外観
ソールで気になったのは、コブラお馴染みのバフラーレールが搭載されていないこと！ 前作からの最大の変化だと思います！
後方には、慣性モーメントを高める8グラムのウェイトが搭載されています。
ドライバー同様に「パワーシェル・H.O.T フェース」を採用！
横方向からの眺め。後方へのストレッチがあり、薄く平べったいボディでした。
後方からの眺め
ロフト調整機能が搭載されています！ 今回はSTD (スタンダード)で試打しました。
クラウンは、黒一色でカーボン調の鏡面仕上げ。ロフト調整機能の影響か、ネックの太さが気になりました。投影面積は大きすぎず小さすぎずで、程よい印象でした。
アドレスすると、フェースの向きはターゲットに対してほぼスクエア。ヘッドの地面への座りは良好でした！
薄く平べったいボディは安心感が高く、ナイスショットがイメージできました。
振り抜き感、打感・打音
シャフトは純正のTOUR AD for Cobra、フレックスはSでした。
持ってみて感じたのは、重量級のずっしりとした重量感！ 極端に重たい・・という程ではないものの、手ごわさを感じました。
シャフトは、重量級のヘッドをしっかりと制御してくれそうな硬めのもの。素振りでも、シャフトの頼りなさは全くなし。ヘッドが暴れることなく、シャキッと軽快に振り抜くことができました。
打感は、軽快な弾き感が中心！球離れが早く、軽やかな打感でした！ ボールのつぶれ感や「やわらかさ」は、あまり感じなかったです。
打音は「カチン」という高めの音。音量は控えめで、軽やかな打感によくマッチした音でした。
弾道、寛容性、飛距離
試打クラブはロフト角18.0°の #5でした。
弾道の特徴は、一言で言えば「高弾道＋低スピン」！打ち出しはロフト角なりですが、そこからグッと高く上昇していました。
スピンで上昇しているのか？とも思いましたが、「ふけ上がり」とは明らかに異なる弾道。高く上がってから棒玉状にぐいぐい前に進む、未経験で新感覚の弾道でした。
ドローやフェードといった打球も見られ、操作性は残されていました。とは言っても基本的には直進性重視で、弾道自体の安定感は高かったです。
少し残念だったのが、ミスヒットへの寛容性。やや大き目のミスヒットでは、明確な飛距離ロスや左右へのブレが見られました。
またスイング軌道が不安定になりやすかったことも、マイナス点。クラブが最適なスイング軌道に導いてくれる度合いが、やや希薄でした。
個人的な技量の問題かもしれませんが、安定して好弾道を連発することができなかったです・・。芯でとらえた時の弾道が素晴らしかったので、この2点については少しもったいないなと感じてしまいました。
飛距離性能は、高いです！芯を食った時にはキャリーで170～180ヤード、トータルでは180～190ヤードでした。200ヤードに迫る弾道もあり、HS 40m/sの筆者にとっては十分すぎる性能だと思いました！
総評
まず素晴らしいと思ったのが、併存が難しい「高弾道＋低スピン」という2要素を巧みに織り交ぜている弾道！
高く上がりつつ力強い棒玉で突き進むという弾道は、とにかく未経験で新鮮。そして実際に、素晴らしい「ぶっ飛び」性能でした。
一方で、寛容性が足りなかった点やクラブ軌道が不安定になってしまう点は、とても残念でした。「高弾道＋低スピン」を実現するために、寛容性を犠牲にせざるを得なかったのかなと推察しました。
クラブ軌道の不安定感については、シャフトの性能が関連しているかも・・。適切なシャフトを選択することにより、安定したスイング軌道が得られるかもしれないと考えました。
対象は、ある程度のパワーがあって安定したスイング軌道を再現できる中上級者！お助け要素は少なく、アベレージゴルファーには厳しいです。個人的にも、コースで迷わずに打っていける自信はありませんでした。
やや厳しめのことも書きましたが、弾道自体には文句はありません！エアロジェットはドライバーも素晴らしかったですが、FWも負けず劣らず素晴らしい出来になっていました！
