P7MC アイアン (2023年)を試打した感想は・・
- 高い操作性を保ちつつ、ミスヒットへの寛容性を高めたマッスルキャビティアイアン!
- 軟鉄鍛造の単一素材アイアンらしい、ナチュラルで「めくれる」ような弾道が秀逸!
- 高い操作性と寛容性を持ちつつ、若干のオートマチック感を加えたい中上級ゴルファーにお勧め!
テーラーメイド P7MC アイアン (2023年)
2023年テーラーメイド「P700シリーズ」のマッスルキャビティタイプが、今回のP7MC アイアン!マッスルキャビティとは、「マッスルバックアイアンに寛容性を加える、拘り (こだわり)のキャビティバックデザイン」とのこと (P7MC アイアンのホームページより引用)です。
コンセプトは「鍛えたアイアンは、美しい」「ゴルファーの憧れを形に」。P7MB アイアン同様に、2,000トンのプレス機でS25C軟鉄素材を5回鍛造!いわゆる、軟鉄一枚モノにこだわったアイアンです!
「マッスルバックに寛容性を加えた」と言えども、このP7MCも正真正銘のプロモデルのアイアン!アベレージゴルファーである筆者にはかなり敷居が高いモデルですが、試打してみました。同時に試打したP7MB アイアン (2023年)との比較が多くなることを、ご承知ください。
外観
バックフェース。キャビティ要素は少な目で、ほぼマッスルバックと言ってもよさそう・・という外観。デザインも洗練されていて、高級感がありました!
ソール幅は、かなり狭い! P7MBと同じか、むしろやや狭いかも・・。
フェースは、精密マシンミルド製法で高精度に加工!P7MB同様に、溝と溝の間に細かいエッジが刻まれています。
横方向からの眺め。トップブレードからソールに向かって、きれいな“三角形”のボディとなっています。クラシカルな形状で、P7MBよりも「腰高」感があり、個人的には緊張感を感じる外観でした。
フェースの大きさは、コンパクト!P7MBと比較すると、ほんの少しフェース長は長くトップブレードも厚め。とはいっても、このアイアン単体で見れば十分に“小顔”でした!
フェースの向きは、ターゲットに対してスクエア。ヘッドの座りも良好で、とても構えやすかったです。
ただ、ボールが相対的に大きく見えてしまうくらいの小顔!引き締まった緊張感が、ビシビシ伝わってきました。
振り抜き感、打感・打音
シャフトはDynamic Gold EX TOUR ISSUEのスチールシャフト、フレックスはSでした。
全体的な重量感としては、適正~やや重め。
素振りをしてみると、P7MBよりほんの少しヘッドの存在感が強いかなという印象。それでもDynamic GOLDらしい粘り気を感じながら、ビシッと振り抜くことができました。
打ってみて感じたのは、マッスルに近い形状のアイアンとしては弾き感が強いな・・ということ。
P7MBで感じたボールの「乗り感」や手ごたえのある打感は、若干薄まっていました。それでも乾き気味のさわやかな打感は、とても気持ちよかったです!
打音も「パシッ」という乾いたさわやかな音で、とても好印象でした。
弾道、寛容性、飛距離
試打はロフト角34°の#7。近年のアイアンでは、かなり「寝ている」アイアンになります。
弾道は、打ち出しから高かった!テクノロジーの助けを借りない、「ロフト角なり」の打ち出し角でした。
P7MB同様に、打ち込んでいくと「めくれる」ようなアイアンらしい弾道になっていました!P7MBと遜色なしの弾道。逆に言えば、大きな違いは感じられないな・・と思いました。
寛容性については、そこそこ・・といったところ。P7MBと比較すると、若干ですがミスヒットには強くなっているかなという印象でした。
操作性は、高いです。左右高低の打ち分けは、もちろん可能!ただこちらも、P7MBと比較すると若干マイルドになっていると感じました。
飛距離性能は、ボチボチといったところ。HS 40m/s前後の私で、キャリー125ヤード前後。P7MBとほとんど変わらないか、数ヤード程度飛んでいるかな・・といったところでした。
総評
同時に試打したP7MBとかなり近似したアイアンだというのが、第一印象です。
弾道、飛距離性能はほとんど変わらず。あえて差があるとすれば操作性と寛容性で、いずれもマイルドになっていました。またP7MCの方が、ほんの少しだけオートマチック性が加味されているかな・・と思いました。
対象は、マッスルバックまでの操作性は不要でオートマチックさを少し加えたい中上級者!実戦で使うには、平均スコア80前後は欲しいところです。また、HSも43m/sくらいは必要だと思いました。
P7MB同様に、不満点がほとんどない秀作アイアンです!可能であれば、P7MBと比較して試打してみることをお勧めします!
関連記事