こんな方におすすめ!
- 軽量FWを求めるキャロウェイユーザー
総合評価:良 (7.1点/10点満点)
- 扱いやすさ、振り抜き感:可
- 打感・打音:可
- 弾道の強さ:可
- 直進性:優
- 寛容性:優
- 飛距離性能:良
(秀、優、良、可、不可 の5段階で各項目を評価)
PARADYM Ai SMOKE MAX FASTフェアウェイウッド
2024年キャロウェイ新作となるPARADYM Ai SMOKEシリーズの最軽量FWとなるのが、今回試打したMAX FASTフェアウェイウッド !
前作となるPARADYM MAX FASTフェアウェイウッドは、軽量化による扱いやすさが秀逸なモデルでした。
前作からどのように変わったのか? 興味深く試打してみました!
外観
ソールはマーブル風の模様に、「煙たさ」が加わったデザイン!
前作に引き続き、ソール前方にタングステン ウェイトが搭載されていました。
フェースは、今シリーズの目玉であるAiスマートフェース! 詳細は、メーカーホームページをご参照ください!
横方向からの眺め。キャロウェイらしい薄く平べったいボディ!前作からの変化は、ほとんどありませんでした。
後方からの眺め。
ネックは接着式。
クラウンはカーボン調のツートン仕上げ。「SMOKE」のネーミングらしい、軽量感を感じる色合いでした。
ただ、投影面積はあまり大きくなかったです。前作よりもギュッと引き締まった、「塊」感を感じる顔つきでした。
アドレスしてみると、フェースの向きはターゲット方向に対して若干の左を向く「つかまえ顔」。
「平べったいボディでボールを拾い上げてくれる」というよりは、ボディをボールにガツンとぶつけて飛ばす!といったイメージが頭に浮かびました。
「この手のFWとしては、やさしさがイメージしにくい外観だな・・」と思いながら、試打を開始しました。
扱いやすさ、振り抜き感: 可 (6.5点/10点満点)
シャフトは純正となるTENSEI 40 for Callaway、フレックスはRでした。
持ってみた重量感は、適正~やや軽め。MAX FASTとしてはちょっと重たいな・・と感じました。前作よりも1~2g程度軽量化しているとのことですが、個人的には軽くなったという印象はなし。
ワッグルしてみると、フレックスRらしくシャフトの大き目のしなりを感じました。手元はしっかりしていて、中間よりやや先端部でしなっている印象。
素振りをしてみると、切り返しでは余計なしなりを感じず、インパクト付近での僅かなしなりを感じました。フレックスRとしては、割としっかりとしているな・・と感じました。
振り抜き感はまあまあといったところ。とはいえ、MAX FASTとしてはややがっしりとした印象で、扱いやすさとしてはやや厳しいなと感じました。
打感・打音:可 (6.5点/10点満点)
打感は、弾き感が6割、ボールのつぶれ感が4割。シリーズで一貫している、やや「曇った」ようなしっとり目の打感も感じられました。個人的には、MAX FASTであればもう少し軽快に弾く感触が欲しいなといったところ。
打音は「ピシッ」というやや高めの音。決して甲高い音ではなく、大きな問題はなかったです。
弾道の強さ:可 (6.0点/10点満点)
試打クラブは、ロフト角19°の#5でした。3球を打っての弾道測定器 (スイングキャディ SC4)によるデータは、以下のとおりです。
打ち出し角 (17.1°)、最高到達点 (18.3m)のいずれも、やや小さめ。実際に打っていても、MAX FASTに期待するような弾道の高さは出ていないな・・と思いました。
ボールスピードも46.7m/sと物足りなく、弾道の強さという点では厳しい結果になりました。
直進性:優 (8.0点/10点満点)
直進性は高かったです。同時に試打したMAX Dフェアウェイウッドと遜色なしといった印象。
つかまりに関しても、少しだけつかまる印象。MAX Dフェアウェイウッドと大きな差はなく、両モデルでの差別化はほとんどないと思いました。
寛容性:優 (8.5点/10点満点)
寛容性は高いです!とはいっても、キャロウェイ最新FWとして、他のモデル (MAX、MAX D)とほとんど同等といったところ。
メーカーとして最大限の寛容性を与えていると言ってよさそうだな・・と思いました。
飛距離性能:良 (7.0点/10点満点)
やや遅めのヘッドスピード (35.9m/s)で、キャリー152.4ヤード、トータル174.8ヤードは決して悪い数字ではないと思いました。
とはいえ、Ai SMOKE シリーズ全体に共通する「飛距離性能を少し犠牲にして寛容性に振った」といった雰囲気はこのMAX FASTでも感じられました。個人的にも、もう少し飛ばしたかったなというのが本音です。
総評:良 (7.1点/10点満点)
試打していて感じたのは、MAX FASTとしては結構ハードだな・・ということ。
前作は、もう少しシャフトが仕事をしてくれた印象があるのですが、今作はややしっかりとしたシャフトに苦労してしまったというのが正直なところです。ヘッドの投影面積も塊感があり、とにかく「難しそうだな」という雰囲気でした。
個人的には、もう少し投影面積を大きくして視覚的にやさしくしてほしい。さらに、シャフトも含めてもう少し扱いやすさが欲しいなと思いました。
対象となるのは、一応アベレージゴルファーになると思いますが、正直に言うとちょっと想像しづらい。MAX Dフェアウェイウッドでも感じた、「本国 (アメリカ)のユーザーを対象にしているのでは?」という雰囲気が強く、日本人のアベレージにはちょっと難しいかもしれません。
厳しめの評価となってしまいましたが、極寒(氷点下)の中での試打だった ことを考えると、暖かくなってから再チャレンジしてみたいとことです。