ブリヂストン B2HT ドライバー BRDGESTONE B2HT DRIVER
こんな方におすすめ!
- 安定感のあるドライバーショットを打ちたい!
- オートマチックにつかまえて飛ばしたい!
総合評価 8.3点/10点満点
- 飛距離性能 8点
- 球の上がりやすさ 8点
- 直進性 8.5点
- ミスヒットに対する寛容性 8.5点
- 打感、打音 8点
- 扱いやすさ 8.5点
ブリヂストン B2HT ドライバーを試打した感想は・・
- 目玉である「バイティングフェース」の性能を生かしつつ、つかまりと扱いやすさ、オートマチック感を加えてきたモデル!
- B1STをいい意味で「ダウングレード」することによって、バランスよく総合力が高い仕上がりになっている!
ブリヂストン B2HT ドライバーとは?
ブリヂストンゴルフの2023年モデルとして9月8日に発売されているのが、Bシリーズのドライバー3機種 (B1ST、B2HT、B1LS)!
今回試打したB2HT ドライバーは、JGRやB2といったドライバーの後継モデルとなります。
「大きく遠くに飛ばすB2HT」が商品コンセプトで、つかまりの良さを追求した「ドローバイアス」モデル!
いわゆる、一般アマチュア向けに作られたドライバーとなりますので、どのような性能になっているか興味深く試打してみました。
外観
今作の特徴となっているのが、ソール後方に搭載された2個のウェイト。
8gと2gのウェイトとなっており、トゥ側を8gにすることで“MOI大”、ヒール側を8gにすることで“つかまり大”とすることができるとのことです。
フェース近くに搭載された「サスペンションコア (Sp-COR)」は、前作B2 ドライバーに引き続き健在です!
2023年ブリヂストンドライバーの最大の特徴と言っていい「バイティングフェース」は、このB2HTにももちろん搭載されています!
「インパクトの食いつきを強め、フェースの滑りを抑制」することにより、理想のスピンで飛ばすとのこと。
見た目的にも「ガブッ」と食いついてくれそうな (笑)ミ―リング加工が、フェース全体に施されています!
ボディは、塊感が強め!
後方へストレッチしていて、低重心感のある外観だと思いました。
後方からの眺め。
ネック部分の外観。
フェース角及びライ角の調整が可能な「バリアブル アジャスト システム」が、搭載されています!
クラウンは、B1ST同様に黒一色鏡面仕上げで、カーボン長の網目模様がうっすらと見えるデザイン!
投影面積は大きめ!
B1STと比較すると、後ろ及びヒール側に張り出しがあって、オートマチックにつかまえてくれそうだな・・という印象でした。
フェースの向きは、ターゲット方向に対して少し左を向く「つかまえ」顔!
すこし「かぶり気味」かな・・といったフェースの向きで、個人的にはやや違和感がありました。
左へのひっかけが気になる外観でしたが、つかまりに不安のある方にはむしろグッドイメージかもしれないな・・という印象。
投影面積が大きく、やさしさや安心感は感じる外観だと思いました。
振り抜き感、打感・打音
シャフトは純正となるVANQUISH BS50、フレックスはSRでした。
持ってみた重量感は、やや軽め。
いかにも国産メーカーらしいといった軽量感で、扱いやすそうだなというイメージ。
素振りをしてみると、切り返しからインパクトにかけて、シャフトのしなりをしっかりと感じることができました。
ヘッドがやや遅れてついて来るような振り抜き感。
やはり、どちらかというとパワーに不安のあるゴルファーに向けたシャフトという印象でした。
打感は、B1ST同様に食いつき感がすごい!
それでも、B1STよりはややマイルドになったかな・・という雰囲気でした。
ボールのフェースへの乗り感や、フェースのたわみ感もしっかりと感じられましたが、これらもB1STと比較すると少し薄まった印象。
軽快に弾く打感が加わってきていて、少し球離れが早まっているかなと思いました。
打音は、「ビシッ」という少し高めの音。
いかにも「飛ばしています!」という力強さが強調された音で、耳に心地いい音だと思いました。
弾道、寛容性、飛距離性能
試打したクラブは、ロフト角10.5°のモデルでした。
弾道の高さは、中~やや高め!
ロフト角やモデルのコンセプトからは、高めの弾道をイメージしていましたが、予想よりも低かったな・・というのが正直な感想でした。
この手のドライバーであっても低スピン化が図られているのかな・・という印象で、吹き上がる雰囲気はほとんどなし。
棒玉状にズドンと飛んでいく飛び様は中上級者向けドライバーに近い雰囲気で、想定ユーザーを考えるともう少し球をあげてくれた方がいいかも・・とも感じました。
つかまりは、かなりよかったです。
ただ、少しひっかけ気味になってしまう弾道も散見されたことから、ドローバイアスがやや強めかな・・とも感じました。
いかにも国産メーカーらしい“つかまり”感で、「既存のBSユーザーを裏切らない」というメーカーの意図を強く感じました。
弾道の安定感は、高いと思いました。
B1ST同様に、フェースの強烈な「食いつき」が余計なサイドスピンが発生させず、ボールが捻じれないといった雰囲気。
打ち出した方向に真っすぐに飛んでいくというイメージで、直進性はとても高いと感じました。
ミスヒットに対する寛容性は、高いです。
B1STよりもヒットポイントを広めにしている印象で、大きめの打点ブレでも飛距離ロスや左右ブレが最小限に抑えられていると思いました。
飛距離性能は、そこそこかな・・という印象。
ヘッドスピード40m/s前後の筆者で、キャリー180~190ヤード、トータルで200~210ヤードといったところでした。
一発の飛距離よりも安定感を優先したセッティングだと感じましたので、飛距離性能はこんなものかな・・という印象でした。
総評
目玉である「バイティング フェース」の性能を生かしつつ、つかまりと扱いやすさ、オートマチック感を加えてきたモデルだな・・というのが第一印象。
B1STをいい意味で「ダウングレード」することによって、バランスよく総合力が高い仕上がりになっていると思いました。
B1STのとがった性能がマイルドになっているので、この点で評価が分かれそうですが、クラブづくりの方向性としてはおおむね問題なさそうと感じました。
B1STでもシャフト選択が重要と感じましたが、このB2HTではB1STとは別の意味でシャフト選択が重要だと感じました。
飛距離性能を最大限に引き出すというよりは、弾道を自分のイメージに近づけていくという意味でのシャフト選択かな・・という印象。
ともすれば消極的にも聞こえそうですが、安定感を重視したヘッドのセッティングという特性を考えれば、このような目的でのシャフト選択が正解かなと感じました。
そういった意味では、個々人の最適なシャフトが選択できれば、実際のコースで安定してフェアウェイを狙っていくことができるドライバーになりそうだ・・と思いました。
対象となるユーザーは、平均スコア100前後~中級者といったイメージです。
エンジョイゴルファーも使えなくはなさそうですが、アスリート向けの雰囲気も感じるドライバーですので、上達志向はあったほうがよさそう。
左への「ひっかけ」はやはり気になりますので、パワーのある上級者には厳しそうだなと思いました。
もちろん、このような方にはB1STまたはB-Limited B1 LSが用意されているので、是非そちらをお試しいただきたいと思います。
つかまりのよさや扱いやすさといった点で、日本人向けに作り込まれた素晴らしいドライバーだなと思いました。
多くのアマチュアゴルファーに訴求する要素が満載のドライバーですので、気になる方は是非試打してみてほしいと思います!