コブラ LTDxドライバーを試打した感想は・・
- 「DISTANCE IS KING (飛距離こそ、王様だ)」のコンセプトどおりの、力強い弾道と高い飛距離性能!
- 「KING」にふさわしい、力強い打感と打音!
- ミスヒットへの寛容性を、もう少し高めてほしい!
- パワーのある若いゴルファー、打点の安定した中級以上のゴルファーにお勧め!
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※ コブラのクラブ試打評価は、こちら。
※ これまでのゴルフクラブの試打評価は、こちら。
コブラ LTDxドライバー
2022年2月にコブラゴルフ Cobra Golfからリリースされた新作シリーズが、LTDx シリーズ!
シリーズのコンセプトは「Engineered for Longest Total Distance (最長飛距離を追求した設計)」。“飛ばし”を追求した、素材や設計へのこだわりが感じられます。
ドライバーのコンセプトは「DISTANCE IS KING (飛距離こそが、王様だ)」。
いきなりヤバいコンセプトですが (笑)、デシャンボーなどの、いかにもヤバそうなツアープロと契約している (笑)コブラならではですね。
今回試打したLTDxは、ドライバー3機種の中で「真ん中」という位置づけのモデルとなります。
「高初速をもたらす低重心と安定性の究極の融合」「高弾道で大きく飛ばすとともに、抜群の安定性も両立」とのことで、3機種の中で最もバランスが取れているモデルかと思います。
ちなみに私、30歳台前半にはコブラのドライバー (S9-1 PRO-D)を所有、エースドライバーにしていました。
決してやさしいクラブではなかったですが、芯を食った時のえげつない (笑)飛びははっきりと覚えています。220ヤード以上、本当に飛んだ時には250-260ヤードくらいは飛んでいました。
打感も気持ちいというよりは、一言でいうと「えげつなかった」です (笑)。ハンマーでボールを押しつぶして飛ばす、そんな打感でした。
「バシッ」というシバき倒すような打音で、ロフト角9.5°にもかかわらず高弾道でぶっ飛んでいきました。
しばらくゴルフから遠ざかっていたこともあり、コブラのドライバーは本当に久しぶりでした。
今回のLTDx シリーズについては、もれ伝わってくる評判がかなりよさそうだったので、期待しながら試打してみました。
試打クラブスペック ロフト角:12.0° シャフト:SPEEDER NX for Cobra (純正シャフト) フレックスS
40歳台後半で平均スコア90台、ヘッドスピード 40m/s前後のアマチュアゴルファーの試打評価、感想です。
外観
ヘッドの投影面積は、ややコンパクト。小ぶりではありませんが後方へのストレッチが少なく、全体的には引き締まって見えました。
クラウンは、カーボン調で反射を抑えたマット仕上げ。いい意味で「軽さ」「やさしさ」が感じられました。
ソールのデザインは、なかなかメカニカル (笑)。
ソール後方には、ウエイトが配置されています。メーカーの説明では、前方にもウエイトが配置されているようです。
フェース面はH.O.T (Highly Optimized Topology)テクノロジー。各ポイントの厚さをAIで設計、広範囲で反発性能が高まっているとのこと。キャロウェイのFLASH FACEみたいですね (笑)。
横からの外観です。クラウンの真ん中付近が少し盛り上がっているかなと思いました。
クラウンとソールのカーボン素材を20%増量し、より軽量化を図っているとのことです。
後方からの眺め。結構ゴテゴテしています。
地面に置くと、ヘッドの座りは良好。フェースの向きはほぼスクエアでした。
コンパクトな投影面積ではありますが、クラウンがつや消し感のあるカーボン調で、軽快に振りぬける印象でした。
手ごわさまでは感じない、絶妙な外観でしたね。
振りぬき感、打感・打音
試打クラブのシャフトは、純正のSPEEDER NX for cobra。フレックスSで50g台の高弾道シャフトとのことです。
ワッグルしてみた印象では、そこそこしっかりしているものの、ガチガチの硬いシャフトではなかったです。素振りをしてみると、程よいしなりと振り抜き感を感じることができました。
パワーヒッターには少し物足りないかもしれないけれど、ヘッドスピード40m/s前後の私でも十分に扱える振りぬき感かなと思いました。
打感の第一印象は、ボールのつぶれ感とそこからのボールの押し出し感!一度ボールがつぶれてフェースでボールをグッと押し出すというイメージが、手に感触としてはっきりと伝わります。
最近のドライバーは弾き感を感じるモデルが多かったですが、このドライバーは明らかに違う打感でした。とにかく力強い! 飛ばすぜ!とクラブが訴えかけてくる、そんな打感。
個人的な印象ですが、「コブラのドライバーだな~」。以前使っていたコブラS9-1 PRO-Dの打感が、懐かしくよみがえりました。
打音は「バシッ」という、まさにシバき倒すような力強い音。打感のイメージと、いい意味で同じでした。
適度に乾いた、節度感のある力強い打音です。多くの人に受け入れられる打音だと思いました。
総じて、打感も打音も好印象。個人的には、ステルスHDやローグST MAXよりも好きな打感と打音でした!
テーラーやキャロのユーザーからすれば「品がない」と感じるかもしれない、そんな打感と打音かもしれません (失礼!)。
でも、なんせ「KING」 Cobraですから (笑)。これくらいの力強い打感と打音は、全然ありだと思います。
球の上がりやすさ、寛容性
いわゆる「真ん中」のモデルですので「つかまり」についてはやや不安がありましたが、実際に打ってみるとしっかりとつかまえてくれました。
ただ、少し振り遅れると、右へのすっぽ抜けもありました。個人的には、意図的につかまえにいくくらいのスイングで、ちょうどいい感じ。
しっかりつかまえると、ストレートで力強い弾道となりました。この弾道も、いかにも「KING」らしかったです (笑)。
私のスイングでは、引っかけになるような打球はほとんど出ませんでした。
ロフト角12°の試打クラブでしたが、この12°でイメージどおりの高さが出ていました。
打球の印象としては、スピン量はかなり少なさそう。吹き上がる感じは一切なく、ドーンと出て棒玉ですっ飛んでいく打球でした。
個人的には、ロフト角10.5°では球が上がらないだろうな・・というくらいの、低スピンの打球でした。
飛距離は申し分ないです。私のヘッドスピード (40 m/s前後)で、安定して200-220ヤードくらいでした。
自分のクラブ (EPIC FLASH STAR)より、20-30ヤードくらいは伸びていそう。先日試打して好印象だったローグ ST MAXと同じくらいか、もう少し飛んでいそうな印象でした。
寛容性に関しては、やや物足りなかったです。
芯自体は広めで、少々の打点のズレなら助けてくれます。でも、そこからずれると、こすったようなボールになったり飛距離が明らかにロスしたりという打球になってしまいました。
ローグST MAXの寛容性の高さが印象に残っていたので、この点ははっきりとLTDxが負けていたと思いました。
総評
まず感じたのは、いかにもコブラらしい打感と打音。同時期に発売のステルスシリーズやローグSTシリーズとは、はっきりと異なりました。
個人的にはこのドライバーの力強い打感と打音は、大好きでした!「KING Cobra」のドライバーとして、以前と変わらない力強い打感と打音が健在だったのは、とてもうれしかったです!
コブラのドライバーには「重量級で振り抜きがしんどい」という先入観がありましたが、このヘッド+シャフトではそのようなことはありませんでした。
ヘッドは軽くはないと思いますが、シャフトがいい具合にしなってくれて、比較的楽な振り心地になっていました。
正直に言えば少しだけしんどいですが、許容範囲内です。アラフィフにとっては、あと数年後にどうなるかは分かりませんが (笑)。
そういう点でいえば、若くてパワーのあるゴルファーに是非試してもらいたいクラブです。いい意味でブンブン振り回して、この力強い打感や打音、弾道を体感してほしい。
私が30代前半で使ったコブラのドライバーも、他社よりちょっとだけお値段がお得で、かつ高性能のドライバーでした。
若い人には、テーラーメイドやキャロウェイもいいですが、こういうクラブも是非使ってほしいです。
欲を言えば、もう少し寛容性を高めてほしいですね。練習場でのミスヒットを見ていると、コースではかなり慎重なスイングになってしまいそう。
でも、日和ったスイングではこのドライバーの良さは出せないです!ですので、是非とも寛容性は高めてほしいところ。
あと、アラフィフのゴルファーとしては、もう少しだけ軽くしてくれるとありがたいです。正直言うと、時々力みが入ってしまうこともあったので。
これだけの高い飛距離性能や素晴らしい打感を持っているドライバーですので、個人的には寛容性がもう少し上がれば、即買いだと思います。
アベレージゴルファーでも使えるとは思いますが、できれば打点の安定感は欲しいところなので、中級者以上がお勧めかと思います。
注意点としてはロフト角でしょうか。かなり低スピンになっていそうですので、ロフト角の選択は慎重に検討した方がよさそうです。